2023年度通常総会を開催しました
一般社団法人PPP推進支援機構(OPPS)は6月9日、TCC神谷町にて2023年度通常総会を開催しました。委任状を含め11社すべての法人会員が参加しました。第1号議案:2022年度事業報告・収支報告、第2号議案:2023年度事業計画・収支計画が賛成多数で可決されました。また、事務局からは2023年度活動詳細の報告がありました。閉会に先立ち、国土交通省海外プロジェクト推進課の盛谷課長よりご祝辞を頂きました。
総会会場
2022年度 OPPSセミナーを開催しました
PPPの基本を学ぶことを目的として企画したOPPSセミナー「PPPを含めた大洋州におけるJICA活動状況と大洋州におけるインフラニーズ」を2023年3月23日に開催しました。会員企業の方々が会場とZoomあわせ24名にご参加いただきました。
講師には国際機関 太平洋諸島センター 髙橋 明子 様、(独)国際協力機構 東南アジア 大洋州部東南アジア 第六・大洋州課 課長 堧水尾 真也 様をお招きし、お話いただきました。
<2022年度 OPPSセミナープログラム>
1.開会
2.「太平洋島嶼国の概要と地域的特徴」
国際機関 太平洋諸島センター 髙橋 明子 様
3.JICA アプローチの紹介 ~これまでの協力事例 等~
(独)国際協力機構 東南アジア・大洋州部東南アジア第六・大洋州課 課長 堧水尾 真也 様
4.質疑応答・ディスカッション
5.閉会
会場の様子
第20回OPPSフォーラムを開催しました
会員相互の交流と情報共有を目的としたOPPSフォーラムの第20回会合は、3月14日にリアルとオンラインのハイブリッドで開催しました。会員企業の方々が会場とZoomあわせ29名にご参加いただきました。
今回は日本貿易振興機構(JETRO)アジア経済研究所鈴木有理佳様をお招きして、フィリピンのPPPについてお話を伺いました。また、インデックスストラテジー様より、インドネシア・ジャカルタ道路案件について、情報共有をしていただきました。
<第20回OPPSフォーラムプログラム>
1.開会
2.テーマ
(1)フィリピンのPPP
JETROアジア経済研究所 鈴木有理佳様
(2)インドネシア・ジャカルタ道路案件紹介
株式会社インデックスストラテジー 磯貝奏絵様
(3)PPPスクリーニング(モロッコ道路案件)
OPPS事務局(日本総合研究所 小松 啓吾)
(4)ジャマイカ道路案件紹介
OPPS事務局 平本 裕志
(5)アジア経済動向に関する主要トピック
OPPS事務局(日本総合研究所 小松 啓吾)
3.質疑応答・意見交換
4.閉会
会場の様子
第19回OPPSフォーラムを開催しました
会員相互の交流と情報共有を目的としたOPPSフォーラムの第19回会合は、2023年1月17日にリアルとオンラインのハイブリッドで開催しました。会員企業の方々が会場とZoomあわせ27名にご参加いただきました。
今回は株式会社日本貿易保険(NEXI)の企画グループ長後藤勝良様をお招きして、NEXIの取組みについてお話を伺いました。また、インデックスストラテジー様より、フィリピン国・セブ市におけるPPP関連案件概要について情報共有していただきました。
<第19回OPPSフォーラムプログラム>
1.開会
2.テーマ
(1)株式会社日本貿易保険(NEXI)の概要とPPP関連の取組について
株式会社日本貿易保険企画部企画グループ⾧後藤勝良様
(2)フィリピン国・セブ市におけるPPP関連案件概要
株式会社インデックスストラテジー磯貝奏絵様 Jison GOLEZ様
(3)その他情報共有
3.質疑応答・意見交換
4.閉会
会場の様子
【オンライン国際シンポジウム「ムハマド・ユヌス氏と創る3つのゼロの世界」を開催しました】
2022年12月23日
12月15日(木)夜、オンライン国際シンポジウム「ムハマド・ユヌス氏と創る3つのゼロの世界」を開催しました。バングラデシュのダッカよりノーベル平和賞受賞者・グラミン銀行創設者のムハマド・ユヌス氏にご講演頂き、後半は3名のパネリストの方にディスカッションして頂きました。1,400名を超える方にお申込頂き、当日は800名近くの方にご視聴頂きました。
ユヌス氏の基調講演のテーマは「3つのゼロの世界を創る」。近著のタイトルから、貧困ゼロ・失業ゼロ・CO2排出ゼロの世界をめざそうとの提言がなされました。ユヌス氏のソーシャルビジネスの原点であるグラミン銀行創設のエピソード、世界に広がるその活動についてお話し頂きました。世界中でグラミングループが貸し付ける融資額は総額30億ドルを超えるとのことです。貧困層、特に女性に対し無担保・低利子で融資をするユヌス氏の根底には「人間に対する信頼」を感じました。また、世の中には職を探す人と創る人がいるとし、すべての人に創造力があるのだから、後者=起業家となれる機会を増やすべきだと提言しました。
ムハマド・ユヌス氏
パネルディスカッションに入る前に、3名のパネリストからユヌス氏にコメント。斎藤幸平氏は4つ目のゼロとして先進国の成長ゼロすなわち「脱成長」を提言。末吉里花氏は、日本で増えている相対的貧困にどう向き合えばよいのかと質問。ユヌス氏は悪いのは貧困ではなくシステム、誰も拒絶されない金融システムが必要と答えました。中島岳志氏はユヌス氏の人間観のルーツについて尋ね、「それは自分の経験からくるものだ」との回答がありました。
パネルディスカッションでは斎藤幸平の「コモン」、末吉里花氏の「エシカル」そして中島岳志氏の「利他」という3つのキーワードを軸に3名のパネリストにお話し頂きました。
斎藤氏は、現場にこそ問題解決のヒントが眠っている。「システムを変えなければいけない」という点でユヌス氏と一致している。第三世界の貧困や環境破壊に対して我々先進国に暮らす人々も責任がある。持続可能な社会に転換するためにはマインドチェンジ・システムチェンジが必要。難しいが可能性はあるし希望を持ちたいといったご発言がありました。
末吉氏はご自身が代表を務めるエシカル協会の活動について紹介。システムを変えるために人々が一歩踏み出す後押しをしているとのこと。SDGsは目標であり、エシカルはそれを達成するための心の在り方、哲学。それによってはじめてサステナビリティが実現する。今後ますます教育が大切になると思う。子供たちと一緒に大人も学ぶ必要があるとのコメントを頂きました。
中島氏は、利他という観点からもユヌス氏の考えに共感する点が多いとのこと。人々の潜在的な能力=ケイパビリティを如何に引き出すか。これも利他的な行為だそうです。ユヌス氏がグラミン銀行を通じてシステムを変えることができたのは、バングラデシュの貧しい人たちがユヌス氏からお金を受け取ったのはなぜかと考えると、ユヌス氏の人間に対する根源的な信頼があったと思う。与えるだけでなく、受け取られることで初めて利他が発生すると指摘されました。
配信会場の模様
多くの視聴者からご質問を頂きましたが、一つだけ選び、3名のパネリストに「社会システムの再設計と同時に人間の価値観も変える必要があるのでは?」と問いました。皆さん同じように価値観転換の必要性を訴えられました。
最後にモデレーターの植村理事より、3つのゼロを実現するため、貧困に対しては富の配分、失業に対しては新しいビジネスの創造、そしてCO2排出に対しては環境への配慮と尊敬が大切であり、社会システムの変革が重要であると総括しました。
ご講演頂いたムハマド・ユヌス氏、ご登壇頂いた3名のパネリストの皆さんそしてお申込・ご参加頂いた皆様、誠にありがとうございました。